地方の転職エージェントは使えない?求人が出ない理由と、4つの経路
「転職エージェントに登録したけど、紹介される求人がほとんどない」
「あっても、通勤できない場所ばかり」
地方在住で転職活動をしていると、こういうことが起きます。
そして多くの人が、こう受け取ってしまいます。
「自分には紹介できる求人がないんだ」
違います。
その多くは、あなたの経歴の問題ではなく、そのサービスが扱っている地域の問題です。
この記事では、なぜそうなるのかを説明したうえで、地方で使える経路を4つ紹介します。
先に断っておくと、この記事では「エージェントだけを使いましょう」とは書きません。
地方では、それが最善とは限らないからです。
そもそもエージェントを使うべきかどうかは、転職サイトとエージェントの違いの3つの質問で判定できます。
先に結論
・大手エージェントの求人は、都市部に偏っています
・地方では、ハローワークが有力な選択肢です
・資格がある人は、職種特化型が有効です(医療・介護など)
・リモート可の求人でも、雇用の拠点が都市部の場合があります
なぜ、紹介される求人が少ないのか

理由は、仕組みにあります。
転職エージェントは、企業から紹介手数料を受け取ることで成り立っています。
だから、採用にお金をかけられる企業が主な取引先になります。
そして、そういう企業は都市部に集中しています。
一方、地方の中小企業の多くは、ハローワークや地域の求人媒体で採用しています。
無料または低額で使えるからです。
わざわざ手数料を払ってエージェントに依頼する会社は、限られます。
つまり、地方の求人の多くは、そもそもエージェントに集まっていません。
そして、「非公開求人」も期待できません。
求人が非公開になるのは、「応募が殺到するから絞りたい」か「他社に採用を知られたくない」のどちらかです。
地方の中小企業は、応募が殺到しません。
むしろ、人が来なくて困っています。
隠す理由がないので、非公開にもなりません。
「非公開求人が◯万件」という宣伝を見て登録しても、あなたの地域の分が増えるわけではありません。
「紹介できる求人がありません」と言われたとき、それはあなたの市場価値の話ではなく、そのサービスの取扱範囲の話です。
ここを取り違えると、必要以上に落ち込むことになります。
そもそも使わないという選択もあります。
向いていない人の条件は転職エージェントを使わない方がいい人にまとめました。
その前に|5分でできる確認が3つあります
仕組みの問題が大きいのは事実です。
ただ、登録の設定が原因で求人が出ていないこともあります。
これは経歴の問題ではありません。
設定の問題です。
すでに登録している方は、先にここを確認してください。
① 希望勤務地が、都道府県だけになっていませんか
「◯◯県」とだけ入れていると、県内全域が対象になります。
県内の求人が県庁所在地に集中している場合、通えない場所の求人ばかり出てきます。 逆に、市町村まで絞りすぎると、今度はゼロになります。
「市町村名+隣接エリアも可」という形にしておくと、ちょうどよくなります。
② 通勤可能な時間を、入れていますか
「車で40分まで」のように、時間で伝えてください。
地方では、距離より時間のほうが実態に合います。
この一言があるだけで、紹介される求人が変わります。
③ 担当者に、地域のことを聞きましたか
登録しただけで待っていると、何も起きないことがあります。
面談で、こう聞いてみてください。
「私の住んでいる地域で、御社が扱っている求人は何件くらいありますか。」
この質問への答えが、そのサービスを使い続けるかどうかの判断材料になります。
- 「数件です」「正直に言うと少ないです」
- → 正直な担当者です。 他の経路と併用してください
- 答えをはぐかす、話をそらす
- → そのサービスは、あなたの地域を扱っていません
- 「たくさんあります」と言うのに紹介されない
- → 同じです
ここまで確認して、それでも求人が出てこないなら、仕組みの問題です。
次の章から、別の経路を紹介します。
地方で使える、4つの経路

1つに絞らず、2つ以上を組み合わせてください。
その前に|大手を1社だけ、残しておく意味はあります
「じゃあエージェントは全部やめるべきか」と言うと、そうではありません。
1社だけ残しておくと、役に立つ場面があります。
大手のほうが、地方の求人を持っていることがあります。
拠点の数が多いからです。
全国に拠点を置いているサービスは、地方の企業とも取引があります。
名前を挙げると、リクルートエージェント、doda、マイナビエージェント、ワークポートあたりが、全国対応をうたっています。
ワークポートは47都道府県に拠点があると公表しています。
ただし、期待しすぎないでください。
「全国対応」と「あなたの町に求人がある」は、別の話です。
県庁所在地に拠点があっても、車で1時間離れた町の求人があるとは限りません。
その前に|あなたの地域は、どのタイプですか
「地方」とひとくくりにされますが、実際には差があります。
| お住まいの地域 | エージェントの求人 | 主軸にするもの |
|---|---|---|
| 政令指定都市(札幌・仙台・さいたま・千葉・横浜・川崎・相模原・新潟・静岡・浜松・名古屋・京都・大阪・堺・神戸・岡山・広島・北九州・福岡・熊本) | それなりにあります | エージェント+ハローワーク |
| 県庁所在地・その周辺 | 職種によってはあります | ハローワーク+エージェント1社 |
| それ以外の市町村 | かなり少ないです | ハローワーク+地域の媒体+直接応募 |
政令指定都市にお住まいなら、この記事の前提は当てはまりません。
エージェントは普通に使えます。
県庁所在地なら、職種によります。
営業・施工管理・介護・製造は求人があります。
事務職は、都市部より厳しくなります。
それ以外の地域なら、エージェントは補助的に考えてください。
主軸は、次に説明するハローワークです。
その前に|1社だけでいい理由
競合のサイトでは「4〜5社に登録しましょう」とよく書かれています。
地方では、それをやる意味が薄いです。
同じ求人を、複数のサービスが扱っているからです。
母数が少ないので、2社目・3社目に登録しても、出てくる求人が重なります。
手間だけが増えます。
だから、大手は1社で十分です。
そのかわり、ハローワークや地域の媒体と組み合わせてください。
そちらのほうが、重ならない求人が出てきます。
その前に|大手を残す、本当の理由
求人のためだけではありません。
- 書類の添削をしてもらえます(ハローワークでも受けられますが、混んでいることがあります)
- 面接の日程調整を代わりにやってもらえます(在職中は、これが大きいです)
- オンライン面接に対応している企業を優先してもらえます(都市部の求人を受ける場合)
- 年収の相場を教えてもらえます(自分の地域の相場が分かります)
求人が出てこなくても、この4つのために1社だけ残しておく。
これが現実的な使い方です。
① ハローワーク
地方では、ここが最も現実的な選択肢です。
扱っているのは、地域の中小企業の求人です。
エージェントには出ていない求人が、ここにあります。
使えるサービス:
- 求人の検索と紹介
- 職業相談(書類の書き方や、応募先の相談ができます)
- 職業訓練(資格取得やスキル習得のための講座。無料または低額で受けられるものがあります)
- 失業保険の手続き
年齢制限がありません。
これは民間サービスとの大きな違いです。
そして、職業訓練を受けると失業保険の給付制限がなくなる制度があります(2025年4月から)。
くわしくは失業手当は自己都合だといつからへ。
待っている1ヶ月を、資格の取得にあてられます。
注意点も書いておきます。
- 求人の質にばらつきがあります。
条件の良い求人も、そうでない求人も混在しています - 担当者は複数の求職者を対応するので、手厚い伴走は期待しにくいです
- 企業の内情までは把握していないことが多いです
だから、求人の中身は自分で確認する必要があります。
労働条件は必ず自分の目で見てください。
自分の地域に、求人がどのくらいあるか調べる方法
窓口に行く前に、家で確認できます。
ハローワークインターネットサービスで、誰でも求人を検索できます。
登録も来所も不要です。
こう使ってください。
- 「ハローワークインターネットサービス」で検索して、求人情報検索を開く
- 就業場所に、自分の市町村を入れる
- 職種を入れずに検索して、全体の件数を見る
- 次に、希望する職種を入れて、件数を見る
この2つの数字が、あなたの地域の現実です。
たとえば、市内全体で300件あって、希望職種で5件だったとします。
その場合、選択肢は3つです。
- 通勤範囲を広げる(隣の市町村も入れて、もう一度検索する)
- 職種の幅を広げる(前の仕事で使っていた力が活きる、別の職種を探す)
- 資格を取る(職業訓練で、求人が多い分野に移る)
数字を見てから決めるほうが、迷う時間が短くなります。
そして、この件数を見たうえでエージェントに「御社は何件持っていますか」と聞くと、比較ができます。
② 職種に特化したサービス
資格や専門的な経験がある方には、これが有効です。
医療、介護、保育、建設、ITなど、慢性的に人手が足りない分野では、地方にも求人があります。
そして、そういう分野に特化したサービスは、地方の求人も扱っていることがあります。
理由は単純で、人が足りないからです。
採用にお金をかけてでも人を確保したい事業所が、地方にも存在します。
あなたが看護や介護の資格を持っているなら、この経路が一番有力です。
資格がない方も、諦めないでください。
人手が足りない分野なら、未経験から入れる求人があります。
職種の選び方は未経験の転職で受かる職種の選び方にまとめました。
詳しくは後で説明します。
③ 地域の求人媒体・自治体の支援
地元の求人情報誌、地域の転職サイト、自治体が運営する窓口。
見落とされがちですが、地域に根ざした媒体には、他に出ていない求人があります。
そして、自治体によっては、UIターン向けの相談窓口や支援制度を用意しているところがあります。
移住支援金や、就職相談の窓口などです。
制度は自治体によって大きく異なり、内容も変わります。
検討している地域の役所やホームページで確認してみてください。
④ 企業への直接応募
行きたい会社が決まっているなら、これが一番早いことがあります。
地方の中小企業では、採用ページからの直接応募を受け付けているところが多くあります。
エージェントに手数料を払わなくて済むので、企業側にとっても歓迎されやすいという面があります。
気になる会社があれば、採用ページを確認してみてください。
応募する前に、求人票の見方を確認しておいてください。
危ない会社の見分け方はブラック企業を求人票で見分ける方法に書いています。
直接応募は、間に入ってくれる人がいないぶん、自分で見る力が要ります。
【重要】資格がある方は、選択肢が変わります

ここが、この記事でいちばん実用的な部分かもしれません。
看護師、准看護師、保健師、助産師、介護福祉士、介護職員初任者研修、保育士——こうした資格をお持ちの場合、地方でも求人があります。
理由は2つです。
- ① 人が足りていないから
- 医療も介護も、都市部より地方のほうが人材確保に苦労している地域があります。
だから、経験のある有資格者は求められます。
- 医療も介護も、都市部より地方のほうが人材確保に苦労している地域があります。
- ② 生活に必要な仕事だから
- 病院も介護施設も、人が住んでいる場所には必ずあります。
都市部にしかない業種とは、状況が違います。
- 病院も介護施設も、人が住んでいる場所には必ずあります。
ただし、都市部より選択肢は限られます
正直に書いておきます。
地方では、求人の数そのものは都市部より少なくなります。
特に、次のような条件を求める場合は、選択肢が絞られます。
- 日勤のみ(夜勤なし)
- 特定の診療科や施設形態
- 高い給与水準
だから、条件は1つに絞ってください。
「夜勤なし」「土日休み」「年収◯万以上」を全部並べると、当てはまる求人がなくなります。
そして、通勤範囲を少し広げてみるのも一つの方法です。
車で30分の差で、選択肢が大きく変わることがあります。
夜勤を外したい看護師の方は、夜勤なしで働く看護師の選択肢に職場の種類と収入の変化をまとめました。
地方でも選べる職場があります。
段階的に働き方を変える方法もあります
看護や介護の分野には、常勤以外の働き方があります。
- 単発:1日だけ働く
- 非常勤・パート:週2〜3日など、日数を調整
- 派遣:業務範囲が契約で決まる
- 常勤
地方でも、この選択肢が使える場合があります。
体調を崩している、ブランクがある、といった場合は、いきなり常勤に戻らず段階を踏むほうが続きます。
看護系の資格をお持ちなら、常勤に加えて単発・派遣・非常勤まで扱うMCナースネットという選択肢があります。
📱 看護系資格をお持ちの方:MCナースネット(無料)※求人は都市部が中心のため、地域によっては紹介できる求人が限られます。
まず「自分の住んでいる地域に求人があるか」を確認してください。
登録時に、連絡がつきやすい時間帯を書いておくと、やり取りがスムーズです。
介護分野なら、無資格・ブランクからの相談も受け付けている介護タウンなどがあります。
📱 介護分野で働きたい方:介護タウン(無料)※求人が厚いのは首都圏・関西・東海圏です。
対応エリアは登録前にご確認ください。
対応していない地域だった場合は、ハローワークと地域の媒体を主軸にしてください。 無理に合わないサービスを使う必要はありません。
介護の資格をお持ちで、単発や短期も含めて探したい方は、MC介護のお仕事という選択肢もあります。
こちらも対応エリアを先に確認してください。
UIターンを考えている場合

都市部から地方に戻る、または移り住む場合の話です。
いつ動くかで、進め方が変わります
① まだ都市部にいて、これから移る場合
先に仕事を決めてから移るほうが、生活は安定します。
ただし、面接のために何度も移動する必要が出てきます。
オンライン面接に対応している企業を優先すると、負担が減ります。
最終面接だけ現地、という形にできないか相談してみてください。
② すでに地元に戻っている場合
ハローワークが使いやすくなります。
窓口で相談でき、地域の求人にすぐアクセスできます。
自治体の支援を確認してください
移住や就職を支援する制度がある自治体があります。
- 移住支援金
- 就職の相談窓口
- 住まいの支援
- 職業訓練
内容は自治体によって大きく違い、条件や期間も変わります。
検討している地域の役所やホームページで確認してみてください。
知らずに使わないままだと、もったいない場合があります。
給与水準の違いを、先に把握してください
都市部と地方では、給与の水準が違うことがあります。
ただし、生活費も変わります。
家賃、駐車場代、通勤費——これらを含めて比べてください。
「年収が下がるから無理」と決める前に、生活にかかる金額まで計算することをおすすめします。
手元に残る金額は、思っているほど変わらないこともあります。
年収の交渉は、内定を承諾する前にしかできません。
やり方は転職の年収交渉にまとめました。
地方でも、聞いてみる価値はあります。
リモート勤務という選択肢

「地方に住みながら、都市部の仕事をする」という方法です。
ただし、注意点があります。
「リモート可」の実態を確認してください
求人票に「リモート可」と書いてあっても、実態は様々です。
- 完全リモート(出社なし)
- 週◯日出社(通える範囲に住む必要がある)
- 入社後しばらくは出社(研修期間中は通勤が必要)
- 制度はあるが、実際にはほとんど使われていない
確認すべきは、この3つです。
「出社の頻度は、どのくらいでしょうか。」
「入社後、研修期間中の勤務形態はどうなりますか。」
「実際にリモートで働いている方は、何名くらいいらっしゃいますか。」
雇用の拠点が都市部の場合があります
これが最も見落とされる点です。
フルリモートの求人でも、雇用契約上の勤務地が都市部になっていることがあります。この場合、通勤圏内に住んでいることが条件になったり、出社を求められたときに対応できる必要があったりします。
「地方に住んだままで本当に大丈夫か」を、必ず確認してください。
リモートが可能な職種は限られます
すべての職種でリモートができるわけではありません。
比較的可能性があるのは、IT関連、Web制作、事務の一部、カスタマーサポートなどです。
一方、医療、介護、製造、接客などは、現地での勤務が前提になります。
資格を活かして地元で働くほうが、現実的な場合も多くあります。
IT系を目指す場合のルートは、未経験からIT業界に移るルートに書いています。
リモートで働ける職種の中では、いちばん入口が広い分野です。
地方の転職で、気をつけること

① 求人が少ないからと、条件を全部妥協しない
選択肢が限られると、「あるだけマシ」と考えてしまいがちです。
でも、絶対に避けたい条件だけは、譲らないでください。
前の職場でつらかった理由が、次の職場でも同じなら、また同じことになります。
条件は1つに絞る。
そのかわり、その1つは譲らない。
この形にしてください。
どの条件を残すか迷う方は、転職した方がいいサインの見極め方を読んでみてください。
前の職場で何に消耗したかが分かると、残す条件が決まります。
② 通勤時間を、正しく計算する
地方では車通勤が多くなります。
冬季に道路状況が変わる地域では、季節によって通勤時間が変わることも考えてください。
片道の差が30分あると、1日1時間、年間で240時間以上の差になります。
給与の差より、こちらのほうが生活への影響が大きいこともあります。
③ 狭い地域では、噂が伝わることがあります
同じ業界内で顔が知られている地域では、転職活動が伝わることがあります。
在職中に動く場合は、次の点に気をつけてください。
- 転職サイトのスカウト機能で、現職をブロック設定にする
- 会社のパソコンやメールを使わない
- 内定が出るまで、職場の人には言わない
くわしい手順は在職中に転職活動をバレずに進める方法にまとめました。
狭い地域では、ここが都市部より大事になります。
④ 体調にサインが出ているなら、順番を変えてください
眠れない、朝起き上がれない、動悸がするといった状態が続いているなら、転職活動より先に心療内科や精神科の受診を優先してください。
地方では、医療機関へのアクセスが限られる場合もあります。
それでも、早めに相談してください。
オンライン診療に対応している医療機関もあります。
いまの状態を確かめたい方は、仕事のストレスが限界のサイン20か無料のストレスチェック(3分)をどうぞ。
「辞める」と「休む」は別の選択肢です。
複数の経路を、どう組み合わせるか
1つに絞らず、2つ以上を並行してください。
資格がある場合の組み合わせ:
- 職種特化型サービス(求人があるか確認)
- +ハローワーク(地域の求人を網羅)
資格がない場合の組み合わせ:
- ハローワーク(主軸)
- +地域の求人媒体、または企業への直接応募
UIターンの場合:
- ハローワーク
- +自治体の支援窓口
- +オンライン面接に対応した求人
全部を同時に進める必要はありません。
まず1つ動かしてみて、足りない部分を2つ目で埋める。
この順番で十分です。
各サービスの対象条件(年齢・エリア・資格)は、20代・未経験の転職エージェント比較にまとめています。
登録前に、自分の地域が対象かどうかを確認してください。
30代以上の方は、転職エージェントおすすめ(総合ハブ)に対象条件をまとめています。
20代向けのサービスは、地方だと対象外になることが多いので、そちらから探してください。
地方の職場を選ぶときに、確認したいこと

都市部とは、見るべきポイントが少し違います。
通勤の実態
求人票に書いてある住所だけでは、実際の通勤が分かりません。
- 駐車場はあるか。自己負担か会社負担か
- 冬季に道路状況が変わる地域なら、その時期の所要時間
- 公共交通機関を使う場合、本数と最終便の時刻
最終便の時刻は特に大事です。
残業したら帰れない、という事態が起こり得ます。
職場の人間関係の密度
地方の職場は、都市部より人間関係が近くなることがあります。
- 職員同士が地縁でつながっている
- 家族や親戚を知られている
- 職場の外でも顔を合わせる
これを心地よいと感じる人もいれば、負担に感じる人もいます。
前の職場で人間関係に消耗したなら、この点を確認しておく価値があります。
「職員の方は、地元出身の方が多いですか。」
直接的すぎない聞き方ですが、雰囲気は分かります。
事業所の規模と、今後の見通し
地方では、事業所の数が限られます。
そのため、一度入ると、次の選択肢が少なくなることがあります。
だからこそ、長く続けられるかを、都市部以上に慎重に見てください。
「職員の平均勤続年数は、どのくらいでしょうか。」
「直近1年で、入職された方と退職された方は何名くらいですか。」
面接で聞かれやすいこと

地方の転職では、都市部とは違う質問が出ることがあります。
「なぜこの地域を選んだのですか」
UIターンの場合、ほぼ確実に聞かれます。
確認されているのは、「またすぐ出ていかないか」です。
地方の事業所は、人材の定着に苦労していることが多いためです。
地元との関係を、具体的に伝えてください。
「実家がこちらにあり、家族の近くで働きたいと考えています。」
「以前からこの地域に住んでおり、生活の基盤があります。」
「自然が豊かだから」といった理由だけだと、定着への不安を持たれることがあります。
「都市部に戻る予定はありますか」
素直に、今の考えを伝えてください。
戻る予定がないなら、はっきりそう言う。
曖昧にすると、かえって不安を持たれます。
「給与が下がりますが、大丈夫ですか」
都市部から移る場合に聞かれます。
納得していることを、理由とともに伝えてください。
「生活費も含めて考えたうえで、こちらで働きたいと考えています。」
「仕方なく」という印象を与えると、続かないと思われます。
よくある質問

Q. 地方だと、転職エージェントは使えませんか?
使えないわけではありません。
ただし、大手の求人は都市部に偏っています。
ハローワークや地域の媒体と併用するのが現実的です。
地域によっては、対応しているサービスもあります。
Q. 「紹介できる求人がない」と言われました。
それはそのサービスの取扱範囲の問題であることが多いです。
あなたの市場価値の話ではありません。別の経路を試してください。
Q. ハローワークの求人は、質が低いのでしょうか?
一概には言えません。
条件の良い求人も、そうでない求人も混在しています。
労働条件は自分の目で確認してください。
Q. 職業訓練は、誰でも受けられますか?
制度や条件は変わることがあります。
対象者や講座の内容は、お住まいの地域のハローワークで確認してください。
資格取得につながる講座もあります。
Q. 資格がないと、地方での転職は難しいですか?
難しくなる面はありますが、不可能ではありません。
人手が足りない分野(介護、物流、建設、飲食など)では、未経験から入れる求人があります。
働きながら資格を取る方法もあります。
Q. UIターンで、移住支援金はもらえますか?
自治体によって制度が異なり、条件も変わります。
検討している地域の役所やホームページで確認してください。
Q. リモート勤務で、地方に住みながら働けますか?
可能な場合もありますが、雇用の拠点が都市部になっていることがあります。
「地方在住のままで問題ないか」を必ず確認してください。
Q. 面接のために都市部まで行くのが大変です。
オンライン面接に対応している企業を優先してください。
エージェント経由なら、「オンライン対応可の企業を中心に」と伝えられます。
Q. 地元だと、転職活動が知られてしまいそうです。
スカウト機能で現職をブロック設定にし、会社のパソコンやメールを使わないでください。
内定が出るまで、職場の人には言わないのが基本です。
Q. 給与が都市部より低いのですが。
生活費も含めて比べてください。
家賃や駐車場代などを差し引くと、手元に残る金額は思っているほど変わらないこともあります。
Q. 地方には、そもそも求人が少ないのでしょうか。
分野によります。
医療、介護、保育、物流、建設、飲食など、人が住んでいる場所に必要な仕事は、地方にもあります。
一方、都市部にしかない業種もあります。
自分の職種でどうかを、まず確認してください。
Q. ハローワークは、平日しか行けませんか。
土曜も開所している所や、時間を延長している所があります。
インターネットで求人を検索できる仕組みもあるので、まず調べてから訪問すると効率的です。
お住まいの地域の窓口で確認してください。
Q. 家族の介護があり、遠くには通えません。
通勤範囲を条件の一番上に置いてください。
そのうえで、勤務時間の調整ができる働き方(非常勤、短時間勤務など)も含めて探すと、選択肢が広がることがあります。
まとめ|エージェントだけに頼らないでください
整理します。
- 大手エージェントの求人は都市部に偏っています
- 「紹介できる求人がない」は、あなたの問題ではなく取扱範囲の問題
- 地方ではハローワークが有力。年齢制限がなく、職業訓練もあります
- 資格がある人は、職種特化型が有効。ただし地域によって求人数は変わります
- 地域の媒体、自治体の支援、直接応募も経路になります
- リモート可でも、雇用の拠点が都市部の場合があります
- 2つ以上の経路を、並行して使ってください
地方での転職は、都市部より選択肢が少ないのは事実です。
でも、「ない」わけではありません。
探す場所が違っているだけ、ということが多くあります。
エージェントで見つからなかったからといって、諦めないでください。
そして、地元で働き続けられることは、それ自体が価値です。
家族の近くにいられる、通勤に時間を取られない、生活の基盤がある。
都市部の求人数と比べて落ち込む必要はありません。
「動く気力が、今は残っていない」あなたへ

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