失業手当は自己都合だといつから?給付制限1ヶ月とゼロにする方法
「自分から辞めたから、失業保険はすぐもらえないんだよね……」
そう思って諦めていませんか。
たしかに、自己都合退職には給付制限があり、会社都合より受給開始が遅くなります。
ですが、知っておいてほしいことが2つあります。
ひとつは、2025年4月から、待つ期間が1ヶ月に短くなったこと。それまでは2ヶ月でした。
もうひとつは、自己都合でも「特定理由離職者」に該当すれば、給付制限なしで受け取れる可能性があることです。
パワハラや体調不良で辞めた人は、まさにここに当てはまるかもしれません。
この記事では、自己都合退職の失業保険について、給付制限のしくみ、受給までの流れ、そして給付制限を受けずに済むケースまで、くわしく解説します。
先に結論
・自己都合退職には、待期7日の後に給付制限がある
・2025年4月1日以降に辞めた人は、給付制限は原則1ヶ月(それ以前は2ヶ月)
・対象の教育訓練を受ければ、給付制限をゼロにできます(2025年4月からの新制度)
・パワハラ・体調不良・介護など「正当な理由」があれば、特定理由離職者として給付制限なしの可能性
・離職理由に納得できないなら、ハローワークに異議を申し立てられる
・給付日数も、離職理由によって変わる
・振込までの流れは「申請 → 待期7日 → 給付制限 → 認定日 → 数営業日後に振込」
まだ辞めていない方は、退職後にやることリストで全体の順番を確認してから戻ってきてください。
失業保険は、その中の1つです。
退職後の不安を減らす第一歩として、無料の情報もご活用ください。
- まず確認|失業保険を受け取れる条件
- 給付制限とは?|自己都合だと、なぜ待たされるのか
- 【重要】自己都合でも給付制限なしになる場合
- もうひとつの方法|教育訓練を受けて、給付制限をゼロにする
- 会社が「自己都合」にしているとき|異議申し立てができる
- いくらもらえる?|基本手当日額のしくみ
- 何日分もらえる?|所定給付日数の違い
- すぐに働けない場合|受給期間の延長申請
- 給付制限中の生活費、どうする?
- 給付制限中にアルバイトはできる?
- 手続きの流れと、求職活動実績
- 早く再就職したら損?|再就職手当
- 求職活動と再就職の準備を、同時に進める
- これから退職する人へ
- よくある質問(失業保険・自己都合編)
- まとめ|「自己都合だから」と諦めないで
まず確認|失業保険を受け取れる条件

そもそも、失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取るには、条件があります。
条件1:被保険者期間を満たしていること
- 自己都合退職の場合:離職前2年間に、被保険者期間が通算12ヶ月以上
- 会社都合など(特定受給資格者・特定理由離職者):離職前1年間に、被保険者期間が通算6ヶ月以上
つまり、自己都合のほうが、必要な期間が長いということです。
短期間で辞めた場合、受給資格を満たさないこともあります。
条件2:「働く意思と能力」があり、求職活動をしていること
失業保険は、「働きたいのに仕事がない人」のための制度です。
体調が回復していない段階なら、先に休むほうが得になることもあります。
判断の軸はうつで退職か休職か迷ったときの考え方にまとめました。
- 病気やケガですぐには働けない場合は、対象外になります。
- ただしその場合、受給期間の延長申請をしておけば、回復後に受け取れます(後述)。
給付制限とは?|自己都合だと、なぜ待たされるのか
給付制限とは、自己都合で退職した人に対して、一定期間、基本手当が支給されない仕組みのことです。
受給までの基本的な流れ
- ハローワークで求職の申し込み+離職票を提出
- 待期期間7日間(これは離職理由に関係なく、全員共通)
- 給付制限期間(自己都合の場合)
- 基本手当の支給開始
会社都合(特定受給資格者)の場合は、3の給付制限がなく、待期7日の後すぐに支給が始まります。ここが大きな違いです。
つまり、離職理由がどう書かれるかで、1ヶ月分の生活費が変わります。
ここが、この記事でいちばん大事なところです。
給付制限は、いま「原則1ヶ月」です
2025年4月1日以降に辞めた人は、給付制限は原則1ヶ月です。
それまでは2ヶ月でした(さらに以前は3ヶ月)。短くなっています。
大事なのは、「いつ辞めたか」で決まることです。
手続きをした日ではありません。
| 辞めた日 | 給付制限 |
|---|---|
| 2025年3月31日まで | 原則2ヶ月 |
| 2025年4月1日以降 | 原則1ヶ月 |
2025年3月に辞めて、4月にハローワークへ行った場合も、2ヶ月のままです。
基準は辞めた日です。
そして、もうひとつ。
対象の教育訓練を受けると、給付制限がゼロになります。
これも2025年4月に始まった制度です。
くわしくは後の章に書きました。
※自己都合の退職を短い期間に繰り返している場合は、3ヶ月になることがあります。 回数の数え方は個別の判断になるので、ハローワークの窓口で確認してください。
⚠️ 重要:給付制限の期間や条件は、法改正で変わることがあります。また、5年以内に自己都合で複数回離職している場合など、扱いが変わるケースもあります。必ず、ハローワークで自分のケースの最新の取り扱いを確認してください。
【実例】自己都合で辞めた場合、いつ振り込まれる?
「制度はわかったけれど、結局いつお金が入るの?」——ここがいちばん知りたいところだと思います。
そこで、申請から初回振込までの流れを、時系列のモデルケースで見てみましょう。
| 時期 | 何が起きるか |
|---|---|
| 退職日 | 会社が手続きを開始(離職票の発行へ) |
| 退職後 10日〜2週間ごろ | 離職票が自宅に届く(届かない場合は会社に催促) |
| 離職票が届いたらすぐ | ハローワークで求職の申し込み+離職票を提出(=受給資格の決定日) |
| 申請日から7日間 | 待期期間(全員共通。この間は支給なし) |
| 待期満了の翌日から | 給付制限期間がスタート(自己都合の場合) |
| その約1週間後 | 雇用保険説明会に参加 |
| 給付制限が明けた後の認定日 | 失業の認定を受ける(求職活動の実績が必要) |
| 認定日から約5営業日後 | 初回の基本手当が振り込まれる |
合計で、どのくらいかかるか
2025年4月1日以降に辞めた場合の目安です。
| 項目 | 期間 |
|---|---|
| 辞めてから離職票が届くまで | 10日〜2週間 |
| 待期期間 | 7日 |
| 給付制限 | 1ヶ月 |
| 認定日を経て振込まで | 約1〜2週間 |
| 合計 | おおよそ2ヶ月前後 |
辞めた日から数えると、2ヶ月くらい見ておくのが安全です。
ただし、離職票が早く届いて、すぐ手続きに行けた場合は、もっと縮みます。
最短なら1ヶ月半くらいです。
逆に、離職票が届くのが遅れると、そのぶん全部が後ろにずれます。
※日程はハローワークの認定日の設定によって変わります。
正確な日程は、申請したときに教えてもらえます。
生活費は「2ヶ月分は入ってこない」前提で準備してください。
そこが、この記事でいちばん現実的な話です。
ここで押さえておきたい、大事なポイントが3つあります。
- ① 起点は「退職日」ではなく「申請日」
- 待期7日も給付制限も、数え始めるのはハローワークで申請した日からです。退職日からではありません。
つまり、申請が遅れるほど、受給開始も後ろにずれます。
離職票が届いたら、できるだけ早く手続きに行くのが鉄則です。
- 待期7日も給付制限も、数え始めるのはハローワークで申請した日からです。退職日からではありません。
- ② 初回振込は「給付制限が明けた瞬間」ではない
- 給付制限が終わってすぐ入金、ではありません。
その後の認定日を経て、さらに数営業日後の振込になります。
制限期間+アルファの余裕を見て、生活費の計画を立ててください。
- 給付制限が終わってすぐ入金、ではありません。
- ③ 離職票が遅れると、全部が後ろ倒しになる
- 離職票が届かないと申請そのものができず、待期も給付制限も始まりません。
退職後2〜3週間経っても届かないなら、会社に催促を。
届かない場合の対処法は、離職票・源泉徴収票が届かないときの記事でくわしく解説しています。
- 離職票が届かないと申請そのものができず、待期も給付制限も始まりません。
⚠️ 給付制限の期間そのものは法改正で短縮されてきており、今後も変わる可能性があります。上の流れは全体像の目安として捉え、自分のケースの正確な日程は、必ずハローワークでご確認ください。
【重要】自己都合でも給付制限なしになる場合

ここが、この記事でもっとも知ってほしい部分です。
「自分から辞めた=自己都合」とは限りません。
辞めざるを得ない事情があった場合、特定理由離職者または特定受給資格者として扱われ、給付制限なしで受給できる可能性があります。
特定受給資格者(会社側に原因があるケース)
- 倒産、事業所の廃止
- 解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く)
- 賃金の未払い、大幅な賃金の低下
- 著しい長時間労働があった
- パワハラ・セクハラなどのハラスメントを受けた
- 退職を強要された
特定理由離職者(正当な理由のある自己都合など)
- 体調不良・病気・ケガにより、働き続けることが困難になった
- 家族の介護・看護が必要になった
- 配偶者の転勤などによる転居で、通勤が困難になった
- 有期契約で、更新を希望したが雇止めになった
- 妊娠・出産・育児により、働き続けることが困難になった
これらに当てはまるなら、たとえ自分から辞表を出していても、「自己都合」として扱われないことがあります。
とくに、パワハラで辞めた人、適応障害やうつで辞めた人は、この対象になり得ます。「自己都合だから仕方ない」と諦める前に、必ずハローワークに相談してください。
パワハラで辞めた方はパワハラで辞めるときの手順に、記録の残し方を書いています。
この記録が、そのまま証拠になります。
適応障害で辞めた方は適応障害での退職の流れへ。診断書が証拠になります。
認定されると、こんなメリットがある
特定受給資格者・特定理由離職者として認められると、次のような違いが生まれます。
- 給付制限がない:待期7日の後、すぐに支給が始まります。
- 所定給付日数が長くなることがある:受け取れる総額が増えます。
- 必要な被保険者期間が短い:離職前1年間に6ヶ月以上で受給資格を満たせます(自己都合は2年間に12ヶ月以上)。
- 国民健康保険料の軽減を受けられることがある:倒産・解雇などによる離職者を対象とした軽減制度があります。市区町村の窓口で確認してください。
同じ「辞めた」でも、扱いが変わるだけで、受け取れる金額に数十万円の差が出ることもあります。
だから、離職票が届いたら中身を必ず読んでください。
届かない場合の催促の仕方は離職票・源泉徴収票が届かないときの対処法にまとめています。
退職日の翌日から12日たてば、離職票がなくても仮手続きができます。
もうひとつの方法|教育訓練を受けて、給付制限をゼロにする
2025年4月から始まった制度です。
対象の教育訓練を受けると、自己都合でも給付制限がなくなります。
待期7日が終わったら、すぐに支給が始まります。
1ヶ月分、早く受け取れるということです。
対象になるのは
- 2025年4月1日以降に、自己都合で辞めた人
- 辞めた後に、対象の教育訓練を受けた人(または受けている人)
- 辞める前の1年以内に受けていた場合も、対象になることがあります
どうすればいいか
ハローワークの窓口で、こう聞いてください。
「教育訓練を受けると給付制限がなくなると聞きました。対象になる講座を教えてください。」
これで案内してもらえます。
自分で探す必要はありません。
ハローワークで申し込む職業訓練が、いちばん分かりやすい入口です。
受講料が無料のものもあります。
ここが注意点です
- どの講座でも対象になるわけではありません。
必ず窓口で確認してください - 自己都合の退職を繰り返している場合は、解除されないことがあります
- 手続きの順番があります。
先に講座を申し込んでから相談するのではなく、まずハローワークに相談してください
訓練を受けること自体にも、意味があります
給付制限がゼロになるだけではありません。
- 訓練を受けている期間は、求職活動の実績として扱われることが一般的です(認定日ごとの活動報告が楽になります)
- 受講費用の一部が戻ってくる制度もあります
- 未経験の分野に移りたい場合、資格を取る入口になります
「1ヶ月待つあいだ、何もできない」と思っていた期間を、資格の取得にあてられます。
未経験から移る場合の職種の選び方は、未経験の転職で受かる職種の選び方にまとめました。
会社が「自己都合」にしているとき|異議申し立てができる
会社は離職票に離職理由を記載しますが、その理由に納得できない場合、あなたはハローワークに異議を申し立てることができます。
よくあるケース
- パワハラで辞めたのに、離職票には「一身上の都合」と書かれている
- 体調を崩して辞めざるを得なかったのに、自己都合とされている
- 退職を強要されたのに、自己都合になっている
異議を申し立てる方法
- 離職票を受け取ったら、離職理由の欄を必ず確認する
- 事実と違う場合、離職票に「異議あり」の意思表示をする
- ハローワークの窓口で、実際の事情を説明する
- 証拠を提出する(診断書、パワハラの記録、勤怠記録、メールなど)
離職票(離職票2)に、離職理由の欄があります。
そこに、会社が選んだ理由と、番号が書かれています。
この番号で、給付制限があるかどうかが決まります。
見るのは2箇所です。
- 会社が記入した離職理由の欄(どの項目に印がついているか)
- 具体的な事情が書かれている欄(会社が書いた説明文)
ここが実際と違っていたら、それが異議を出す根拠になります。
番号の意味が分からなくても大丈夫です。
窓口で、こう聞いてください。
「この離職理由で、給付制限はつきますか。実際の事情と違うのですが。」
これで、職員が番号の意味と、変わる可能性を教えてくれます。
署名する前に、必ず中身を読んでください。
「本人の判断」の欄に、異議があるかないかを記入する箇所があります。
ここに「異議あり」を選べます。
最終的な判断は、ハローワークが行います。
証拠があるほど、認められやすくなります。
だからこそ、退職前に記録を残しておくことが大切なのです。
「言っても無駄だろう」と諦めないでください。
給付制限の有無や給付日数が変わり、受け取れる金額が大きく変わります。
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いくらもらえる?|基本手当日額のしくみ

失業保険で受け取れる金額は、基本手当日額として計算されます。
計算の考え方
- 離職前6ヶ月の賃金をもとに、賃金日額を計算します。
- その賃金日額の、おおむね50〜80%が基本手当日額になります(賃金が低い人ほど、率が高くなる仕組み)。
- 年齢に応じた上限額・下限額が設定されています。
つまり、在職中の給与の半分〜8割程度が目安です。
ただし、上限があるため、給与が高かった人ほど、率としては下がります。
具体的な金額は、あなたの賃金・年齢によって変わります。
また、上限額などは毎年見直されるため、ハローワークで試算してもらうのが確実です。
【計算例】月給別・失業手当はいくらもらえる?
率だけではイメージしにくいので、ざっくりした目安を計算してみます。
考え方はこうです。
① 賃金日額 = 離職前6ヶ月の賃金合計 ÷ 180
② 基本手当日額 = 賃金日額 × およそ50〜80%
③ 受給総額の目安 = 基本手当日額 × 所定給付日数
これに当てはめた、おおまかなイメージが次の表です。
| 月給(額面) | 賃金日額の目安 | 基本手当日額の目安 | 90日分の総額イメージ |
|---|---|---|---|
| 約20万円 | 約6,600円 | 約4,400〜5,300円 | 約40〜48万円 |
| 約25万円 | 約8,300円 | 約5,000〜5,800円 | 約45〜52万円 |
| 約30万円 | 約10,000円 | 約5,500〜6,300円 | 約50〜57万円 |
表の見方と注意点
- 給付率は賃金が低い人ほど高く(最大80%程度)、高い人ほど低くなる仕組みです。
だから月給が上がっても、受給額は比例して増えません。 - 年齢ごとに上限額・下限額が設定されており、上限を超える分は反映されません。
- 上限額などは毎年8月に見直されるのが通例です。
⚠️ 上記はあくまでしくみを理解するための概算です。
実際の金額は、賃金の実績・年齢・給付率によって変わります。
正確な金額は、ハローワークの窓口で試算してもらってください。
離職票を持参すれば、その場で目安を教えてもらえます。
それでも生活費が足りない場合は、この記事の後半で紹介している「給付制限中の生活費、どうする?」の各制度(保険料の減免、求職者支援制度など)もあわせて検討してください。
何日分もらえる?|所定給付日数の違い
受け取れる日数(所定給付日数)も、離職理由によって変わります。
- 自己都合(一般の離職者)の場合
被保険者であった期間に応じて決まります。
おおむね90日〜150日の範囲です。 - 会社都合(特定受給資格者・一部の特定理由離職者)の場合
年齢と被保険者期間に応じて決まり、自己都合より長くなる傾向があります。人によっては、大きく差が出ます。
つまり、離職理由の違いは、
- 給付制限の有無(いつから受け取れるか)
- 所定給付日数(何日分受け取れるか)
の両方に影響します。だからこそ、離職理由の確認が重要なのです。
※具体的な日数は、年齢・被保険者期間・離職理由の組み合わせで決まります。
ハローワークで確認してください。
すぐに働けない場合|受給期間の延長申請

体調不良などですぐには働けない場合、失業保険は受け取れません(「働ける状態」が条件のため)。
ですが、諦める必要はありません。受給期間の延長申請という制度があります。
- 病気・ケガ、妊娠・出産、育児、介護などで、30日以上働けない場合が対象
- 申請しておけば、働けるようになってから受給できます
- 手続きには期限があるので、早めにハローワークへ相談を
この手続きを忘れると、受給できる期間が過ぎてしまう恐れがあります。
適応障害やうつで療養が必要な人は、必ず確認してください。
いまの状態を確かめたい方は、仕事のストレスが限界のサイン20か無料のストレスチェック(3分)をどうぞ。
「働ける状態か」を自分で判断するのは、意外と難しいです。
給付制限中の生活費、どうする?
給付制限がある場合、その間は基本手当が入りません。生活費をどうつなぐかが課題になります。次のような方法を検討してください。
- 傷病手当金:病気やケガで働けない場合、健康保険から支給される可能性があります(失業保険とは同時に受けられません)。
- 国民健康保険料・国民年金保険料の減免制度:収入が減った場合、申請により軽減・免除を受けられることがあります。市区町村の窓口へ。
- 住民税の分割納付の相談:納付が難しい場合、市区町村に相談すれば応じてもらえることがあります。
- 求職者支援制度:失業保険を受けられない人が、職業訓練を受けながら給付金を受け取れる制度です。ハローワークで確認を。
- 自治体の相談窓口:生活に困窮している場合、自立相談支援機関などの窓口があります。
※傷病手当金と失業保険は、同時には受けられません。
順番としては「働けない期間は傷病手当金 → 働ける状態になってから失業保険」になります。
失業保険のほうは、受給期間の延長申請をしておけば待ってもらえます。
「制度を知らずに困窮する」のが、いちばんもったいないことです。
遠慮せず、窓口で相談してください。
残っている有給を使い切ってから辞めると、そのぶん収入が伸びます。
使わせてもらえない場合の対処法は有給が使えないと言われたらへ。
まだ辞めていないなら、ここは先に読んでおいてください。
給付制限中にアルバイトはできる?
給付制限の期間中は手当が入らないため、「その間バイトで食いつなぎたい」と考える人は多いはずです。
結論から言うと、一定の範囲内であれば可能です。
ただし、必ず押さえておくべきルールがあります。
- ① 必ず申告する
- アルバイトをしたら、認定日にハローワークで申告する必要があります。
失業認定申告書に、働いた日・時間・収入を記入します。
申告しないと「不正受給」とみなされる恐れがあり、支給停止や返還(さらに追加の納付)を求められることもあります。
ここは絶対に省略しないでください。
- アルバイトをしたら、認定日にハローワークで申告する必要があります。
- ② 働き方によって、扱いが変わる
- 労働時間や日数によって、その日が「就労した日」として扱われたり、支給が先送りになったりします。
手当が減るのではなく、後ろにずれる(繰り越される)扱いになる場合もあるため、必ずしも損とは限りません。
- 労働時間や日数によって、その日が「就労した日」として扱われたり、支給が先送りになったりします。
- ③ 「就職した」と判断されるラインに注意
- 週の労働時間が長い、雇用保険に加入するような働き方をすると、再就職したとみなされ、受給が終了することがあります。
この場合でも、条件を満たせば「再就職手当」の対象になることがあります。
- 週の労働時間が長い、雇用保険に加入するような働き方をすると、再就職したとみなされ、受給が終了することがあります。
- ④ 待期期間中(最初の7日間)は特に注意
- 待期の7日間に働くと、待期の満了がその分ずれる扱いになることがあります。
急いでバイトを始める前に、一度確認しておくと安心です。
- 待期の7日間に働くと、待期の満了がその分ずれる扱いになることがあります。
⚠️ アルバイトの可否・扱いは、労働時間、収入額、雇用形態、そして管轄のハローワークの判断によって変わります。
始める前に、必ずハローワークに相談してください。
「これくらいなら大丈夫だろう」という自己判断が、いちばん危険です。
手続きの流れと、求職活動実績

失業保険を受け取るには、認定日ごとに求職活動の実績が必要です。
流れ
- ハローワークで求職申し込み・離職票提出
- 雇用保険説明会に参加
- 失業の認定日(原則4週間に1度、ハローワークへ)
- 認定後、数日で振込
求職活動実績として認められる例
- 求人への応募
- ハローワークの職業相談・職業紹介
- 各種セミナー・講習の受講
- 資格試験の受験 など
※必要な回数や、認められる活動の範囲は、ハローワークや状況により異なります。説明会で必ず確認してください。
【持ち物】ハローワークに行く前のチェックリスト
初回の手続きで「書類が足りず出直し」となると、その分だけ受給開始が遅れます。次のものを事前にそろえておきましょう。
- ☐ 離職票1・2(会社から届いたもの。最重要)
- ☐ 本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
- ☐ マイナンバーがわかるもの(マイナンバーカードがあれば1枚で兼用できます)
- ☐ 証明写真(縦3.0cm×横2.4cm程度を2枚。※最近は不要な場合もあります)
- ☐ 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード(振込先の確認用)
- ☐ 印鑑(不要な場合もありますが、あると安心)
- ☐ 筆記用具
※ 必要な持ち物は、ハローワークによって異なる場合があります。
来所前に、管轄のハローワークの案内をご確認ください。
証明写真の要否など、運用が変わっている場合があります。
早く再就職したら損?|再就職手当
「早く就職したら、残りの失業保険がもらえなくて損では」と思う人もいますが、そうとは限りません。
再就職手当という制度があり、所定給付日数を一定以上残して再就職した場合、残りの日数に応じた手当を受け取れます。
条件があるため、再就職が決まったら、必ずハローワークに相談してください。
早く決まったほうが得になるケースもあります。
計算してみると、思ったより大きい金額になります。
「残りをもらいきってから」と考えて活動を止めると、この手当のほうを取りこぼすことがあります。
求職活動と再就職の準備を、同時に進める
失業手当を受け取るには、認定日ごとに求職活動の実績が必要です。
つまり、受給と転職活動はセットで進めることになります。
そして前述のとおり、早く決まれば「再就職手当」があるため、活動を後回しにする理由はありません。
とはいえ、退職から間が空くと「ブランクをどう説明するか」が気になるところ。
ここは、進め方さえ知っていれば不利になりません。
- 何から始めればいいか分からない方へ。
退職後のスタート地点からの手順をまとめています。 - どのエージェントを使うか迷っている方へ。
経歴に自信がない人向けの比較です。
📱 経歴に自信がない20代なら:第二新卒エージェントneo(無料・相談だけでもOK) ※18〜29歳対象。既卒・フリーター・中退・高卒も相談できます。
30代以上の方、地方で探したい方は転職エージェントおすすめ(総合ハブ)から。
看護・介護の資格をお持ちの方はMCナースネットの評判/介護タウンの評判へ。
求職活動の実績は、こうやって作ります
認定日ごとに、実績の報告が必要です。
回数はハローワークによって違うので、説明会で確認してください。
実績として認められることが多いのは、次のものです。
- ハローワークの職業相談(窓口で相談するだけ。いちばん確実です)
- 求人への応募
- 転職エージェントでの職業相談
- セミナーや講習の受講
- 資格試験の受験
「求人を見ただけ」は実績になりません。
ここを勘違いして、認定日に足りないと言われる人がいます。
エージェントの面談は、1回で実績になります
転職エージェントでの職業相談も、実績として認められることが一般的です。
これを知らずに、毎回ハローワークに通っている人が多いです。
エージェントに登録して面談を受ければ、その1回で実績になり、同時に求人も紹介してもらえます。
認定日までの回数を埋めるのに使えます。
「まだ転職するか決めていない」段階でも構いません。
相談だけの利用ができるサービスがほとんどです。
※認められる範囲はハローワークによって違います。
事前に「エージェントの職業相談は実績になりますか」と聞いておいてください。
手当を受け取りながら、次の職場を落ち着いて探していきましょう。
また、退職後の健康保険・年金・住民税などの手続き全体は、退職後にやること手続き一覧の記事にまとめています。
これから退職する人へ

まだ退職していないなら、退職前にやっておくといいことがあります。
- 離職理由を意識しておく:パワハラや体調不良が理由なら、記録や診断書を残しておく。
- 被保険者期間を確認する:自己都合なら、離職前2年間に12ヶ月以上必要です。あと少しで満たすなら、退職時期の調整も検討を。
- 離職票の受け取り方を決めておく:自宅への郵送を指定しておくとスムーズです。
2025年1月から、マイナポータルで離職票を直接受け取れるようになりました。
会社の郵送を待たずに済むので、手続きが早く始められます。
設定の仕方は離職票が届かないときの対処法に書いています。
退職の2週間前までに設定してください。
辞める時期をまだ決めていない方は、転職した方がいいサインの見極め方も参考にしてください。
そして、「退職を切り出せない」「上司と話すのがつらい」という場合は、退職代行という手段もあります。離職票などの書類を自宅へ郵送してもらうよう依頼することもできます。
📱 退職を切り出せない人へ|LINEで無料相談(24時間受付)
よくある質問(失業保険・自己都合編)
Q. 自己都合だと、失業保険はいつからもらえますか?
2025年4月1日以降に辞めた場合、待期7日の後、給付制限が原則1ヶ月です。
それより前に辞めた場合は2ヶ月です。
辞めた日から数えると、振込まで2ヶ月前後が目安になります。
対象の教育訓練を受ければ、給付制限をゼロにできます(本文を参照)。
※正確な日程は、申請したときにハローワークで確認してください。
Q. パワハラで辞めたのに、離職票が「自己都合」になっています。
ハローワークに異議を申し立てられます。診断書やパワハラの記録などの証拠を持って、窓口で事情を説明してください。認められれば、給付制限なしになる可能性があります。
Q. 体調不良で辞めた場合も、自己都合ですか?
「正当な理由のある自己都合」として、特定理由離職者に該当する可能性があります。診断書を持って、ハローワークに相談してください。
Q. すぐに働けない状態です。どうすればいいですか?
受給期間の延長申請をしてください。回復してから受け取れるようになります。手続きに期限があるので、早めにハローワークへ。
Q. どのくらいの金額をもらえますか?
在職中の給与のおおむね50〜80%が目安です(年齢別の上限あり)。正確な金額は、ハローワークで試算してもらいましょう。
Q. 何日分もらえますか?
自己都合なら、おおむね90〜150日の範囲です。会社都合のほうが長くなる傾向があります。ハローワークで確認してください。
Q. 短期間で辞めたので、受給資格があるか不安です。
自己都合の場合、離職前2年間に被保険者期間12ヶ月以上が必要です。前職と通算できる場合もあるので、ハローワークで確認しましょう。
Q. 早く再就職したら、損をしますか?
再就職手当を受け取れる場合があります。条件があるので、再就職が決まったらハローワークに相談してください。
Q. 給付制限の期間中、アルバイトをしてもいいですか?
一定の範囲内なら可能ですが、収入や労働時間によっては、申告が必要だったり、支給に影響したりします。必ず事前にハローワークで確認してください。無申告は不正受給とみなされる恐れがあります。
Q. 退職代行を使って辞めた場合、失業保険に影響しますか?
影響しません。退職の手段は、受給の可否や離職理由の判断に関係しません。離職理由(自己都合か否か)は、辞めた事情によって判断されます。
Q. ハローワークに行く時間がありません。
手続きは原則、本人がハローワークに出向く必要があります。認定日にどうしても行けない事情がある場合は、事前に相談してください。
Q. 失業手当は、退職してからどのくらいで振り込まれますか?
自己都合の場合、①離職票の到着(退職後10日〜2週間ごろ)→②ハローワークで申請→③待期7日→④給付制限→⑤認定日→⑥数営業日後に振込、という流れになります。
起点は退職日ではなく「申請日」なので、離職票が届いたら早めに手続きしましょう。
Q. 申請が遅れると、もらえる額は減りますか?
受給期間は「離職日の翌日から原則1年」と決まっています。
申請が遅れてこの期間を過ぎると、所定給付日数が残っていても受け取れなくなる恐れがあります。
早めの申請が大切です。
Q. 給付制限中に、生活費が尽きそうです。
保険料の減免、住民税の分割納付、求職者支援制度など、使える制度があります(本文の「給付制限中の生活費、どうする?」を参照)。
一人で抱え込まず、ハローワークや市区町村の窓口に相談してください。
Q. 認定日に行けない場合はどうなりますか?
原則として、認定日に行かないとその分の支給が受けられません。
ただし、就職面接や病気などやむを得ない理由がある場合は、事前に連絡すれば日程を変更できることがあります。
必ず事前にハローワークへ連絡してください。
Q. 失業手当をもらいながら、転職エージェントを使ってもいいですか?
問題ありません。
むしろ、エージェントでの職業相談や求人への応募は、求職活動の実績として認められることが一般的です(範囲はハローワークにご確認ください)。
まとめ|「自己都合だから」と諦めないで

自己都合退職でも、正しく知れば、受け取れるものを取りこぼさずに済みます。
- 自己都合には給付制限があるが、期間は短縮されてきている
- パワハラ・体調不良・介護などの事情があれば、特定理由離職者・特定受給資格者として給付制限なしの可能性
- 離職理由に納得できないなら、ハローワークに異議を申し立てられる(証拠が重要)
- 所定給付日数も、離職理由によって変わる
- すぐ働けないなら、受給期間の延長申請を忘れずに
- 早く再就職しても、再就職手当がある
制度は複雑で、改正もあります。「自分は対象外」と決めつけず、必ずハローワークで相談してください。 それだけで、受け取れる金額が大きく変わることがあります。窓口の職員は、こうした相談に日常的に対応しています。遠慮する必要はありません。
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